第二章:虚無へと沈む
実と茜の関心はますます宇宙意識に向かい、その世界での自己啓発が彼らの中心となっていった。だが、その一方で、彼らの関係は日々の忙しさと夢中になる新たな世界への没頭によって、次第に冷え切っていった。子供たちである陸と空も、愛情を感じることが難しくなり、やがて学校へ行くことが難しくなってしまう。
絶え間ないエネルギーの消耗により、家庭は空虚感に包まれ、子供たちの不登校が現実となってしまう。それはまるで、宇宙への舞台裏から追いやられるような感覚だった。
第三章へ続く
(更新は毎週土日のどちらか)
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